業務プロセスの改善

PwC台湾独自の方法論と実務経験を通じてあるべき業務プロセスをデザインし、企業が業務プロセスを再構築するための改善策とステップをご提案します。

クライアント事例 ①:台湾の化学原料商社

会社紹介

海外有名ブランドの化学原料商社である。台湾で20年余りの歴史を持ち、主要業務はゴム、日用品、基礎・界面化学、塗料・インク、電子化学・工業化学など関連分野への特殊な応用化学材料の提供で、北米、アジアなど7つの国に販売している。

#新たな運営モデルによる新しい価値の創造
#運営価値にフォーカスしたビジネスロードマップの実現
#業務プロセス改造の推進と企業価値の向上

企業が直面した課題

  • 包括的な価値創造プロセスのスキームが欠如し、90%以上のプロセスが業務志向型であるため、成長の原動力が停滞していた。
  • 部門横断の業務がスムーズにいっていなかったが、その主な原因は既存の業務プロセスを現行の2つのデータシステム(CRMおよびERPシステム)に統合することが困難な中、マンパワーを有効活用できず、3部門がともにオーダーを処理し重複作業が行われていた。
  • データのマスターファイルには2種類の定義が存在し、品名の一致率はわずか7%であり、部門間のコミュニケーションには共通言語が欠如し、社内の業務効率に影響を及ぼした。
  • データ不足とデータの品質不足のため、オフラインでのマニュアル処理・検証が必要で、バックオフィススタッフの作業量を増加させている。そのため、マネジメントの意思決定に高品質の分析データを提供することが難しい。

PwC台湾のソリューション

  • PwC台湾独自の方法論を用いて会社の業務プロセスを改善しました。3レベルのプロセスマップを作成し、7つのメインフロー、66のサブフローを設定し、フローの開始と終了を改めてつなぎ直すことによって、業務フローの網羅性を向上させました。
  • 診断ツールを通じて20以上の改善可能なポイントを洗い出した上で、部門間のエンドツーエンドなソリューションプランを提供したほか、ビジネスチャンスへの転換率、新製品の売上シェアなど11項目の業績改善指標など持続的な改善目標を設定しました。
  • PwCのグローバルデータベースや10年以上の台湾企業への業務フローのコンサルティング経験を活かし、10以上の運営フロー、20以上のステップの簡素化を実現し、クライアントとともにフォーマット・ツールをデザインし、作業効率や一貫性を向上させました。
  • 意識から行動を変えるため、業務フローのワークショップを実施し、従来の業務フローにあった悪しき習慣を打破し、業務フローから新たな効果・利益を得られるよう支援しました。

企業が得られた効果・利益

  • 社内の業務効率が向上し、重複作業が90%減りました。
  • 部門・役割および権限を整理し、共通の専門用語を使用するよう習慣化することによって、部門間のコミュニケーション時間を1ヶ月当たり500時間減少させることができました。

クライアント事例 ②:台湾大手半導体検査設備メーカー
研究開発および販売の変革プロジェクト

会社紹介

台湾半導体産業サプライチェーンにおける隠れた勝者であり、世界上位20位の大手半導体メーカーのうちの9割が得意先である。その高度なカスタム製品が市場で足場を築いてきており、設立から20年、半導体検査インターフェースや関連器具の開発を専門として注力してきた。また、その製品技術は市場においてリーディングポジションを有しており、世界上位3位のICテストソケットサプライヤーである。

#1年以内に研究開発部門と販売部門の2部門の2段階の変革を完了
#3つの研究開発部門を一体化し、資源を上位20%の研究開発案件に集中させた
#パイプラインの把握を3か月早期化し、先行管理と金の管理を実施
#One Enterpriseを目指して顧客志向で最適化を実施

企業が直面した課題

5G、HPCのニーズが倍増しているため、会社は意欲的に生産を拡充し、技術面でも製造プロセスの優位性を追求した。オーダーは絶えなかったものの、顧客ニーズの複雑化、市場の変化が緊急オーダーを増加させたため、研究開発、販売、製造がいずれも余裕がなくなり疲弊していた。マネジメントは上場までに以下の課題を早期に解決したいと考えていた。

  • 研究開発面:3つの研究開発部門にはそれぞれ独自の管理方法があり、プロジェクトに関する業績および進捗管理基準が不明確で、各段階で可否の判断を行う一貫した仕組みが欠如していたため、資源の浪費が生じていた。
  • 販売面:販売管理が当月の情報に偏り、販売予測が見通しにくく、生産と販売が調整を行うための情報をタイムリーに提供できないため、受注が多くても納品がうまくいかず、顧客満足度や製品の質と量に影響を及ぼしていた。
  • 管理面:客観性のある全体レベルの運営体制や基準が欠け、各部門の運営は自らの部門業績を重視し、企業全体価値の最大化が最重要であることが見落とされていた。

PwC台湾のソリューション

変革の緊急性を鑑み、「先に改善を行ってから最適化を行う」というコンセプトを提案し、変革プロジェクトの成果とプロジェクトチームの自信をすばやく確立すべく、6セッションのマネジメントインタビュー、10件の経営管理報告書のレビューを通じて、3段階・3ポイントに絞り込んだ変革ロードマップを策定しました。

  • 市場志向の製品開発・管理体制の確立:ニーズ、競争力、能力の評価および研究開発フローの計画段階から対応する検査表およびKPIを用いて、ダッシュボードで研究開発プロジェクトの進捗を管理するようにし、投入する研究開発資源および成果物の明確化を図りました。
  • エンドツーエンドのビジネスチャンスの管理、販売予測、業績レビュー体制の確立:販売部門の用語と管理基準を統一し、販売管理を数字で可視化したほか、ビジネスチャンスを可視化するとともに成功率を向上させ、ニーズの予測・管理体制を確立し、生産および販売の協働作業を効果的に改善しました。
  • 販売管理制度の確立:販売運営責任者を新設し、ダッシュボードで販売目標、ボトルネックを毎週ベースで管理するようにしました。また、販売運営責任者は、生産と販売との間の調整役を担い、重要顧客の満足度向上に責任を持つほか、ナレッジマネジメントおよび新人教育のため、販売管理の関連文書を作成し、概念を文書化するようにしました。
  • システムおよびフローの統合:ワークショップを通じて見つけ出した7つの課題を、部門間協働に関する3つの方向性に収斂させました。PwC台湾のアドバイスのもとで部門間責任者が生産・販売の調整、原材料の調達計画、情報サービスフローの最適化を実施し、社内の改善プロジェクトが継続的に行われるようにしました。

企業が得られた効果・利益

  • 販売管理の週間会議・月間会議のダッシュボードを確立し、5つの販売チームの管理基準を統一したほか、当シーズンの業績達成・リスクを予め観測し、業績が目標を連続6か月上回りました。
  • 3つの研究開発部門の業績基準を統一し、プロジェクト件数を20%に減らし資源を集中させ、市場投入までの時間および投資収益率を改善しました。
  • 販売の見通しを3ヶ月前倒しして把握し、サプライチェーンの原材料準備、生産手配の時間を確保した結果、納期が少なくとも2週間短縮できました。
  • 部門間の生産と販売の調整体制、原材料準備の予測・管理計画を最適化し、顧客ニーズへの対応時間を短縮したほか、ITによるプロジェクトニーズの評価フローと評価チームを確立し、資源を重要なニーズに投入できるようになりました。

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